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原油価格高騰がBRICs諸国へ与える影響

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ここ数年、原油(石油)価格が前代未聞の高騰を続けています。日本のように、石油の自給率がほぼゼロの国では、石油を原料とする各種商品の製造コストが上昇し、製品価格が上昇傾向にあるなどの深刻な問題となっています。では、BRICs諸国は原油の高騰はどのように影響しているのでしょうか?

原油の高騰で最も深刻なマイナス影響を受けるのが、中国です。中国国内で急激な工業化が進んでいること、そして13億人という膨大な人口を抱える為、生活インフラ(電力や車の使用など)での石油の需要も莫大です。さらにやっかいなのが、中国が省エネに対して、余りにも無頓着な事も問題です。日本では、エネルギー消費を少しでも抑えようと、企業が様々な知恵を絞って省エネ化を進めていますが、中国では省エネ技術が極めて未熟です。その上どうも国家単位で節約・省エネという意識が欠けているようで、中国の石油の消費量が世界一になるのも、時間の問題と予想されています。

中国ほどではないですが、インドも大体同様の傾向にあります。この2カ国は、自国で生産される原油量では、到底需要を満たす事は出来ない為、原油価格が高くなっても仕方なく買い続けるしかないのです。

これと間逆の立場なのが、ロシアです。実はロシアは、原油の生産量が世界一の国なのです。原油の取引価格が変わっても生産コスト自体は変わらないので、市場での原油価格が上がれば上がるほど、ロシアにとっては丸儲けになるのです。(⇒原油価格の高騰の恩恵を受けるロシア経済

そしてブラジルは、石油の国内消費量の約90%を自国で生産できています。また、フレックス燃料車の普及率が年々高まっており、石油に頼らないで自動車を普及させられる土壌が固まりつつあるなど、省エネ技術が進んでいる状況です。ロシアのようにプラス材料とはいえないものの、中国やインドのように原油高騰によって経済が悪影響を受ける危険性は低いです。

結論を言うと、原油価格の高騰は、中国やインドは経済に大きなマイナス材料で、逆にロシアは大きなプラス材料、ブラジルはそれほど影響を受けない、という感じになります。

原油高の原因は中国の需要拡大とヘッジファンド

さて、この原油価格の高騰は、一体いつまで続くのかということですが、どうも当面は大きく値上がりすることはあっても、急激に値下がりする可能性は低いと思われます。

そもそもなぜこれほど価格高騰を起こしているのかと言えば、何を隠そう、BRICs諸国での石油消費量が増大している事が一因なのです。中国やインドが急激な工業化を進めているので、必然と石油の需要が高まり、世界市場での原油高を招いているのです。

そしてもう一つの原因が、世界の投機筋の存在です。ヘッジファンドを筆頭に、多額の資金を運用する機関投資家たちが、株式市場や為替市場に留まらず、近年は商品先物市場にも触手を伸ばし出したのです。それが証拠に、近年は原油だけでなく、鉄鉱石や金(ゴールド)などの資源商品・貴金属の価格も高騰を続けています。

アメリカ経済の好調は、住宅バブルによって支えられており、これが崩壊すれば、ニューヨーク市場を発端とした世界同時株安を招く恐れがあります。そんな背景がある為、ヘッジファンドなどの機関投資家が、今まで株式市場で運用していた資金をリスクヘッジする為に、商品先物市場に回し始めているようなのです。

上記の二つの理由が、原油価格が高止まりしていることの原因となっています。そしてこれらの理由は、そう簡単には解決しそうにない背景を抱えている為、当面の間は原油価格は高止まりする可能性が高いと予測されます。

 




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