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BRICs諸国の格付け(国債など)

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急激な経済成長を遂げているBRICs諸国ですが、世界の金融市場関係者は、BRICs諸国をどのように評価しているのでしょうか?ここでは、アメリカの「格付け会社の権威」とも言うべき2大格付け会社『ムーディーズ』と『スタンダード&プアース(S&P)』の評価数値を見てみます。対象はBRICs各国(ブラジル・ロシア・インド・中国)のソブリン(国債)の格付け評価(レーティング)です。【データは06年7月末時点、南アフリカのみ09年1月時点で追加】

BRICs諸国と先進国等の国債(ソブリン)格付け一覧表
  スタンダード&プアーズ(S&P) ムーディーズ
自国通貨建て 外貨建て 自国通貨建て 外貨建て
中国 A-/ポジティブ/A-1 A-/ポジティブ/A-1 A2 なし
ロシア BBB+/安定的/A-2 BBB/安定的/A-2 Baa2 Baa2
インド BB+/ポジティブ/B BB+/ポジティブ/B Baa3 Ba2
ブラジル BB+/安定的/B BB/安定的/B Ba3 Ba3
南アフリカ A+/ネガティブ/A-1 BBB+/ネガティブ/A-2 不明 不明
         
日本 AA-/ポジティブ/A-1+ AA-/ポジティブ/A-1+ Aaa A2
アメリカ AAA/安定的/A-1+ AAA/安定的/A-1+ Aaa Aaa
イギリス AAA/安定的/A-1+ AAA/安定的/A-1+ Aaa Aaa
韓国 A+/安定的/A-1 A+/安定的/A-1 A3 A3
ベトナム BB/ポジティブ/B BB/ポジティブ/B Ba3 なし
ボツワナ A+/安定的/A-1 A/安定的/A-1 A2 A1

★表の見方★
C⇒B⇒Aの順に評価が高い。AやBの数が多いほど高評価。例えばスタンダードプアーズの「外貨建て」なら
 アメリカ=イギリス>日本>韓国・ボツワナ>中国>ロシア>ブラジル>インド>ベトナム
という順になる。ムーディーズも見方は同様。

例えばスタンダードプアースの場合、『投資対象として適格な格付け』はBBB以上と定義されていますので、中国とロシアの国債は合格だと言っているようです。しかし、インドとブラジルのBBという格付けは『投機的格付け』と位置付けられ「近い将来債務不履行になる可能性は低いが、将来的には経済状況の悪化等によって返済能力が不十分になる脆弱性がある」と評価されています。難しい言葉が並んでますが、簡潔に言えば「心配しなくても大丈夫なレベル」といった所でしょうか。

格付け会社の問題点〜サブプライムで癒着が露呈

但しこれらの格付けは、あくまで彼等格付け会社の調査において「独断と偏見で」評価されていることは、頭に置いておくべきでしょう。スタンダード&プアーズにしろムーディーズにしろ、国連などの公的な非営利機関ではなく、所詮は1つの民間営利企業なのです。彼らは金を貰って企業や国債などを調査し、レーティングを与えているので、特に企業の格付けに関しては構造的に癒着が起こり、実際よりも甘い格付けになりがちです。

そんな格付け会社の評価に疑問の声が挙がるのは日常茶飯事であり、有名どころではムーディーズが2002年に、日本の国債をボツワナよりも低評価にした珍事もありました。確かに当時の日本の経済情勢は、デフレスパイラルの真っ只中で最悪の状況でしたが、ほとんどの人が存在すら知らないアフリカの一小国よりも、世界第二位の経済大国である日本を下に見る人が一体どれだけいるでしょうか?そもそもこの格付け変更を聞いて、日本に投資している資金をボツワナに移した投資家なんていたのでしょうか?

格付け表を紹介しておいて矛盾な気もしますが、格付け会社がいつも正しい評価を下しているとは決して言えないのです。上記の格付け表はあくまで参考程度で、「BRICs諸国ってのは、まだまだ発展途上国なんだなぁ」というのを感じてもらえれば、それで十分だと思います。BRICs諸国は、現在の評価は低くとも、その豊かな将来性が最大のアピールポイントなのですから。

[2009年追加]世界の金融市場をどん底に突き落とした「サブプライム債券」に、S&PもムーディーズもトリプルA(最高格付け)を与えていました。しかしサブプライム債券の実態は、貸し倒れが間違いない低所得者の住宅ローンを組み込んだ「ジャンク債」だったのです。サブプライム問題の元凶、つまり世界経済を破綻させたのは、金儲けの為に甘い格付けを行っていたS&Pやムーディーズなどの格付け会社だと言えるのです。
このため、世界各国で格付け会社に対する規制強化が検討され始めています。

 




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