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中国のGDP内訳(個人消費・設備投資・輸出)

BRICs辞典 > 中国 > GDPの構成比率

当ページでは、中国のGDPの構成比率について、調べてみます。国の経済(GDP)を構成する要素は、個人消費や輸出入など、大きく分類して5つあります。その内訳を元に、日本やアメリカ、他のBRICs諸国と比較しています。

・総固定資本形成とは、全ての経済主体(国、自治体、民間企業、個人)が、設備や不動産(土地除く)等に投資した金額の合計。

・ 政府最終消費支出とは、「総固定資本形成」に含まれない支出の合計。消費財の購入や公務員の給料等。政府支出と略す場合も。

・在庫品増加とは、企業や政府が生産したがまだ販売されていない金額、及び備蓄品(石油・資源など)の増減の合計。

中国のGDPの内訳比率(%)
年度 2008年 2009年 2010年
個人消費 35 35 35
政府最終消費支出 13 13 13
総固定資本形成 41 45 47
在庫品増加 3 2 2
輸出−輸入 8 4 4

このままではよく分からないと思いますので、日本や他のBRICs諸国のGDP構成比率と、比較したグラフを作ってみました。データは内閣府HPより。なお、合計が100%にならない国もありますが、出典元のデータが、下一桁を四捨五入したパーセンテージでしか載っていないことが原因ですので、ご了承下さいませ。

中国とBRICs各国のGDP構成比率グラフ

ご覧のように、中国のGDP構成比率は、他国と比べてかなり異質です。まず、個人消費の割合が非常に少ないです。日本では6割、アメリカなどは7割にも達する個人消費が、中国ではGDPの35%に過ぎません。これは、中国では(消費の中心となる)中間層が少ない事や、富裕層が消費ではなく不動産投機に走っている事も原因です(後述)。

また中国は輸出で稼いでいるというイメージが強いですが、実際にはGDP比4%程度に過ぎません。これは、GDPでは純輸出(輸出から輸入を引く)で計算するからです。中国は、輸出額自体は非常に多いものの、13億人以上の消費地であることから、輸入額も半端ではありません。特に、原油や鉄鉱石など、資源の輸入が莫大です。比較対象として、エネルギー大国のロシアではGDPの純輸出比は8%、世界最大の原油産出大国・サウジアラビアでは20%超にまで達します。

設備投資過多〜不動産バブルの影響が大きい

一方で、中国のGDPは「総固定資本形成」の割合が、他国と比べて突出して多い事が分かります。総固定資本形成とは、建物などの不動産や、道路・橋・空港・港湾などの社会インフラの建設費など、民間や政府が行う設備投資の事です。即ち、インフラが整っている先進国よりも、新興国の方が大きくなりやすい性質があります。上記グラフを見ても、アメリカや欧州各国が20%未満なのに対し、インドでは比率が30%を超えていますね。

それにしても、中国の47%というのは異常です。日本が80年代の不動産バブル期でも、総固定資本形成の比率は30%強だったそうですが、現在の中国はその1.5倍です。中国では、富裕層が不動産投機に走っている事は知られていますが、実は地方自治体なども不動産開発に熱心です。入居のあてもないのに、高層オフィスビルやマンションなどが、地方都市で乱造されていたりします。また、甘い需要見込みで、道路や空港などの開発も増えているとか(日本のデジャブですね)。

中国では、貧富の格差が拡大していることで、国民に不満が溜まっています。それを解消する為には、毎年10%近い経済成長を続ける必要があると言われており、公共事業や不動産開発を増やして「無理矢理」経済活動を生み出しているのが現状です。よって、中国の不動産市場は完全にバブル状態と言えるのですが、歩みを止めると経済が失速し、失業者の増大などで政治への不満が高まります。中国政府は、バブルと分かっていても、アクセルを踏み続けるしかないのでしょう。

 









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