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人民元と香港ドルの違い

BRICs辞典 > 中国 > 人民元の切り上げ

中国には、本土で流通する「人民元」と、特別行政区である香港で流通する「香港ドル」の2つの異なる通貨が存在します。香港では基本的に人民元は使えませんし、その逆もまたしかりです。両者は特に関連性はなく、完全に別の国の通貨と考えるべきものです。

香港は元々イギリスの植民地でしたが、1997年に中国に返還されました。しかしその後も「特別行政区」という扱いで、高度な自治が認められています。むしろ、中国とは別の国と考えた方が正確かも知れません。香港ドルという本土とは異なる通貨を使用している点もそうですし、例えば本土の中国人が香港へ行く際には「港澳通行証」という、一種の観光ビザのような許可証を取得・保持することが義務付けられています。中国人でも、このビザを持たず勝手に香港へ行くことは出来ません。

為替レートは、両者共に米ドルとのペッグ制(固定相場制)を取られており、2010年現在は1米ドル=約6.8人民元=7.75〜7.85香港ドルとなっています。しかし人民元は、将来的に切り上がっていくことはほぼ確実視されていますが、香港ドルは切り上げられず据え置かれます。また一時は、両通貨が統一されるという話もありましたが、統一される様子は全く感じられませんから、当面は現在の1国2通貨体制が続くでしょう。

余談ですが、同じく中国の特別行政区であるマカオでは、同区専用の通貨「パタカ」がありますが、実際には香港ドルの方がより多く使用されています。1パタカは1香港ドルとほぼ同じレート(3%ほどパタカの方が割が悪い)で、ほとんどのお店で問題なく使用できます。日本からマカオに旅行する際は、汎用性の観点からも、また両替時のコストが圧倒的に安い(※注)という意味でも、香港ドルを使う方が良いでしょう。

両者に関連性はない〜投資家はどちらを注視?

日本人が中国株へ投資する場合は、香港市場に上場する企業の株を「香港ドル」建てで購入することになります。逆に中国人は、本土(上海及び深セン市場)に上場する企業の株を「人民元」建てで購入します。日本人は基本的に、人民元建ての上海市場の株式は購入できません。唯一例外なのが、大証上場の「上海・上証50連動型ETF【コード1309】」で、これは上海指数に連動しますから、人民元の上昇が即プラスに働きます。

それでは日本の投資家は、人民元よりも香港ドルの値動きの方を注視すべきか?というと、そうでもありません。前出のように、香港ドルは米ドルとレートが固定しているので、ドル円のレートとほぼ同じ値動き・変動率になりますから、為替動向は容易に把握出来ます。また香港ドル建てといっても、上場している企業の多くが中国本土でより多くの商売を行っており、したがって売上の多くが人民元として得ています。ゆえに投資対象として考える場合、企業価値は人民元ベースで増えていく訳ですから、売買は香港ドルで行っていても、間接的に人民元が切り上げされる恩恵は受けられます。

※注 香港ドルの両替は、現地や旅行会社などで行えば片道2〜2.5円程度(約20%)という法外な手数料を取られますが、マネーパートナーズの「コンバージョン(両替)」というサービスを使えば、片道20銭(約2%)と10分の1のコストで済みます。そしてこのサービスはユーロやポンドなど様々な通貨が可能ですが、パタカは取り扱われていません。
マネーパートナーズはFX(外為取引)の会社ですが、別にFXをしないで両替のみの目的で口座を作ることもOKですし、口座開設に手数料等は掛かりません。

 

※関連;人民元の国際決済通貨への展望 〜国際金融のトリレンマの法則から矛盾した政策。








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