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インド株式市場の好況はいつまで続く?

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2004年度あたりから、インドの株式市場が好況に沸いています。GDP成長率が7パーセントを超えるなど、インド経済自体の好調が続いていることが理由の一つです。そしてもう一つ、それまで中国の株式市場に集まっていた世界の投資マネーが、インド市場へと矛先を変えてきたことも、インド株高騰の大きな要因となっています。

数年前までは、世界中の機関投資家やヘッジファンドなどが、ハイリターンを求めて中国の株式市場に流れ込んでいました。日本でも、先進的な個人投資家を中心に、空前の「中国株ブーム」が沸き起こっていました。このような状況は、今になって冷静に考えてみると、高成長を背景とした期待値先行型の相場だったと言えます。経済実態よりも株価が先行しすぎた「バブル」だったとも取れるでしょう。

中国での大々的な半日デモが示すように、外国人にとって中国という国家自体には、まだまだ沢山のリスクが存在します。また中国企業には、会計基準を遵守しない、不正やトラブルを隠蔽する体質が根強い、など投資家にとっては不安材料も多いのです。

国際会計基準を守り、中国よりも低リスク

一方でインド最大のムンバイ証券取引所は、1875年の設立で(当時はボンベイ証券取引所)、実はアジアで最古の歴史を持つ取引所です。インドの上場企業は、かつてイギリスの統治下にあったために会計制度が整備されており、国際会計基準を遵守しています。また1994年にコンピュータ取引システムを導入して以降、上場基準などもさらに明確・厳格になり、監査体制も中国よりもはるかに行き届くようになったので、海外の投資家から見れば中国よりも安全性が高い市場なのです。また、インドの株式時価総額は、国家のGDP(国内総生産)よりも小さく、成長性を度外視したとしても、割安で株価上昇の余地があると見られています。インドという国家自体が、いわゆる「バリュー株」状態にあるという訳です。

このような要因を考えると、世界の投資マネーが、加熱しすぎな中国市場からインド市場へとシフトしていったのは、必然の流れだったといえます。中国の不安定な政治情勢を考えると、当面は中国株の上昇は限定的になるだろうと思われます。

しかし、インド株がこのまま上昇を続けるとも限りません。急激な経済発展(=工業化)によって、エネルギー消費量が日本と大差ないレベルにまで拡大してきた為に、原油価格の高騰はインド経済にとって大きな足かせとなります(※注1)。また、隣国パキスタンとの対立・緊張状態(カシミール紛争)も続いており、政治的な不安材料を抱えています。インドの証券市場は、規模(時価総額)がニューヨークや東証とは比べ物にならない位に小さい(※注2)為に、少しの不安材料で大きく値下げする危険性をはらんでいます。

それでもインドは、今後も右肩上がりの急成長を望める、世界でも数少ない証券市場であることに疑う余地は無いでしょう。日本からでもインド株に投資する方法がありますので、興味のある方は挑戦してみては?
インド株への投資方法

 

※注1 インドの石油の自給率は04年度に27.7%まで下落している。原油の生産量自体は微増しているものの、石油消費量自体が大幅に増えている為、輸入に依存せざるを得なくなっている。
※注2 インド株式市場の時価総額は04年度末で約3600億ドル。これは中国よりやや少ない程度ですが、日本の株式市場(3兆5500億ドル)の約10%、アメリカ市場(12兆7000億ドル)の約3%に過ぎない規模です。

 








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